Story of DNE.
時代は新江戸。地球外生命体により人々の感性を書き換えられ、江戸の時代を尊ぶ人類となった未来の世界。
技術レベルは飛躍的に進歩し、高いが、古き良きを惜しまない。
地球外生命体である「EX212」には寿命がなく、他の地球外生命体と代わる代わる地球をずっと監視していた。彼らにとってそれはドラマを見るような娯楽なのだ。
そして、気に入らない時は、気付かれないように人類の意識を書き換えて自分好みの世界にしてしまう困ったやつである。
人間たちは繰り返される改変に少し違和感を感じながらも、「時代は繰り返される」という一文で片付け、気にしなくなっていた。
その繰り返される改変の副作用がここに来て発現しているとも知らずに。
「トクナガ」なんだそのボディプリント?
「ツユ」昨日やってきたの!良いでしょ?
「トクナガ」良いけど、なんの柄だ?
「ツユ」麻の葉の変形版よ。最近流行ってるみたい。
「トクナガ」ついこの前変えたばっかりだったのに、ボディプリント機って結構高いんじゃない?すぐに変えるよな。
「ツユ」随分と普及して安くなってるみたい。それに女の子は流行りに敏感なの。これは私に似合ってるでしょ?
「トクナガ」それよりさ・・・
「ツユ」それよりってなによ!あたしの話聞いてた?
「トクナガ」うん。ごめんごめん。良いと思うよ。
「ツユ」ならいいわ。
「トクナガ」で、この前噂になってた件なんだけどさ・・・
「マジヨシ」あいつどうなった?
「キクイチ」いや、それがさ・・・いくら言っても前のあいつとは違うみたいで全然話を聞いてくれないんだ。一体何があったのか・・・
「マジヨシ」マジか
「キクイチ」親友の俺にも全然聞く耳を持ってくれないからな。まるで別人と入れ替わったみたいでさ。
「マジヨシ」そういえば”マリカ”もおかしくなったらしいよ。どこから持ってきたのか刀を学校で振り回して何人か傷つけたらしいよ。
「キクイチ」最近多いね。そういうの。
「マジヨシ」そうだな。